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拾憶

言葉と言葉で快

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言葉と言葉で快


空に、小さな灯を点していったのは誰だろう。
ことしも蝋梅(ろうばい)の花が咲いている。明るい花だ。
まだ厳しい寒さは続いているが、そんなことはものともしない、しっかりとした蝋細工のような花のかたち。それでいて、香りは控えめでやわらかい Maggie Beauty好唔好
冬枯れの野で、そこだけに春が届いていて、小さな明かりを灯して、ほんとの春が来るのを待っている。
そんな花だ。

久しぶりに、小説というものを読んだ maggie beauty 暗瘡
江国香織の短編集。洗練された短い言葉に、花のような香りがある。
なにげない日常生活のさざ波を、言葉と言葉で快くつないでいく。深くもなく浅くもなく、心理や感情のひだをそよ風のように撫でてすぎる。五感に触れてくるものは、香りのような爽やかなものだ。それでいて心を揺さぶられる。

このところ詩ばかり読んでいたが、深く情感に触れてくるものは少なかった。むしろ江国香織の小説に、詩よりもはるかに詩的なものを感じた。
詩とはなんなのか maggie beauty 暗瘡
小説ではなく俳句でも短歌でもなく、詩で表現することの必然性はどこにあるのだろうか。そんなことばかり考えてるうちに、詩というものが解らなくなった。詩を読んだり書いたりするのが苦痛になった。
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